ポリタンクに可燃性危険物、第4類が入っていると火災が発生あるいは重大化することがあります。
可燃性有機化合物である石油類は燃焼する際に必要な条件があります。
- 液体が気化すること
- 発火源があること(電気の放電、高温、静電気による放電)
ポリタンクを有機化合物の液体の容器にしてはいけない理由は以下となります。
- ポリプロピレンは絶縁体です。絶縁体の容器に絶縁体の液体が注ぎ込まれる際、移し替える際、内部で揺れ動いている際、液体と容器の間で静電気が発生します。この静電気が点火源になります。
- 可燃性危険物を可燃性の容器に入れることは可燃物を火災から守ることができません。
- ポリプロピレンは120℃から140℃で軟化して変形により内部にたまったガスが外部に漏れます。このガスに引火すれば大きな火災になります。
- ポリプロピレンなどの高分子化合物は有機化合物の液体に溶けます。また、液体が透過します。高分子化合物は液体によりボウジュンし柔らかくなることがあります。ふた等の隙間から液体の気化したガスが漏れることがあります。
- ポリプロピレンなどは光を通します。可燃性の液体はおおむね光で化学反応を起こします。この際に熱を発生し更なる化学反応を起こすことがあります。急速に化学反応が進むと爆発や発火現象が起きることがあります。
- ポリプロピレンなどは熱伝導率が悪く発生した熱を外部に伝えにくいため熱がこもり発火に至る可能性があります
では、どのような取り扱いをするか。
金属製容器(ドラム缶、イットウ缶)を使用する
なお、イットウ缶は金属が薄いし内部はコーティングをしていないので一時的な利用にとどめておいてください。
一般的に有機物の液体は時間経過とともに酸化し酸となることがあり薄い金属ではこれに耐えられないことがあるからです。